海外は、私が“わたし”と出会う場所

Ayano Arai A

「海外に住んでみたい。生活してみたい」

そんな、なんとなくの憧れから私はドイツ行きを決めました。 キラキラした理由でも、明確な目標があったわけでもない。

でも今、振り返って思うのは…
あの挑戦がなければ、私は“わたし”に出会えなかったということ。

【ドイツ生活の始まり】
着いてから2か月間、語学学校に通って、その間仕事を探した。
やることは盛りだくさんで、生活は慌ただしく、 楽しむ余裕なんてなかった。

やっとのことで仕事が決まり、働き始めると、今度は慣れない業務と覚えることの連続。

ようやく少し慣れてきた頃、ふと襲ってきたのは、 “虚無感”でした。

「あれ… 私、何のためにドイツに来たんだろう…?」

【自分を見失った日々】

周りからは順風満帆に見えた生活の裏で、 私はだんだんと自分を見失っていきました。

誰にも相談できない孤独。 職場の人間関係もうまくいかず、 「なんであの子は、あんなに楽しそうなんだろう」 「英語ができる子は、ドイツ語ができる子は、いいな…」 と、人と比べては落ち込む毎日。

外に出るのが億劫で、旅行以外の日は 家で過ごすことが増えていきました。

【転機は、ふと訪れた】

そんなある日、友人におすすめされたカフェがあって、 久しぶりにゆっくりと目的もなく外へ出てみました。

するとそこには、自分らしく生きる人たちがたくさんいました。
日本だったら、ちょっと奇抜じゃない!?と思うような服装で堂々と歩く人、 公園で思い思いの時間を過ごす人たち。

当たり前なんですけど、当時の自分は「自分の」目の前のことしか見えてなくて、自分の周りにいた「自分らしい」人たちが全く見えていなかったんですね。。。

自分の視野の狭さに驚いたとともに、

「こんなに自由に、堂々と、自分を表現していいんだ」

「自分の好きは“好き”でいいんだ」

と、その瞬間、心がフッと軽くなる感覚がありました。

【“自分らしく生きる”ということ】

ドイツでの経験、 そしてその後のコソボでの生活を通して、 私は少しずつ “自分の声” を聞けるようになりました。

海外は、“自分らしさ”にもう一度出会わせてくれる場所。
「こうあるべき」「人にどう見られるか」ではなく、 「私はどう感じる?どう生きたい?」という問いに、 真正面から向き合わせてくれる場所。

【最後に】

今、私は“自分らしく働く”ことを大切にしています。

誰かの正解ではなく、 自分の心が喜ぶ選択を積み重ねていく。 その一歩一歩が、自分らしい人生を創っていくんだと思います。

あなたにも、そんな海外の力を感じてほしい。 たとえ小さな一歩でも、そこにはきっと、 “あなた”に還るヒントがあるはずだから。